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2008年6月 5日 (木)

源氏物語(蓬生)

少し飛んで、源氏が末摘花を訪ねる場面です。長い間、訪ねなかった屋敷には、蓬(よもぎ)が深く生い茂り、付き人も老女一人を残して誰もいなくなり、屋敷もボロボロという状態ですが、源氏はそれを知って、自ら雨の中、草をかき分け進んでいこうとします。従者の惟光(これみつ)はあわてて源氏の前を棒で草をかき分けながら進みます。光源氏が服の裾を濡らしながら草むらの中に入っていくというのは、高貴な身分であることを考えると信じられない光景です。

「たづねてもわれこそとはめ道もなく 深き蓬のもとの心を」光源氏

“みずからでも訪ねていって問おう、深い蓬にうもれていたあなたの深い心を”

この後、源氏はたいそう手厚く気遣いし、屋敷を修理したり、贈り物をしたりし、そして二条東院へ招き入れます。末摘花をバカにして去っていった従者たちは恥ずかしい思いをして帰ってくるということになります。
このあたり、やりたい放題の光源氏もこういうけなげな女性は大事にするという面もあり、感動的なシーンです。
写真は国宝源氏物語絵巻の復元模写の一部です。

源氏が蓬の中を分け入っていく姿が描かれています。

Yomogiu

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コメント

蓬も深いが、お話の中身はもっと深いですね。

投稿: 豪腕プチリンコ | 2008年6月 5日 (木) 21時39分

>豪腕プチリンコさん
そうですね、ただのぶさいくな姫君の話で終わらないところが紫式部のすごいところです。

投稿: かず | 2008年6月 5日 (木) 22時45分

荒れた屋敷の中で源氏の君が訪れるのをひっそりと待ちつづけた末摘花。この想いが届いてよかったと思います。
豪華できらびやかな宮中とは違う、素朴で質素な描写はまた素晴らしいものがありますね?

投稿: yamakei | 2008年6月 6日 (金) 13時32分

yamakeiさん>
源氏物語は読み進めていくとどんどん内容が深くなっていきますね。

投稿: かず | 2008年6月 7日 (土) 08時48分

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