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2008年9月

2008年9月30日 (火)

源氏物語(梅枝)

玉鬘もいなくなった六条院ですが、明石の姫君の御裳着(おんもぎ)の儀が近づいています。御裳着というのは女の子の元服の儀式のようなものです。

源氏は優雅に香の調合に夢中になっています。様々な香木の調合の仕方で香りが変わり奥が深いのです。時代はずっと後になりますが、源氏物語を題材にした源氏香というのもありますね。
今でも香道はずっと続いており、ここ金沢でも結構盛んなようです。私はそういう場所には行ったことがないのですが^^;

さて、そんなおり朝顔の前斎院から香が届きます。歌も添えられており、

「花の香は散りにし枝にとまらねど うつらむ袖に浅くしまめや」 朝顔の前斎院

“花の香は私のような散ってしまったものには移りませんが、姫君の袖には深く香ることでしょう”、浅くしめまやというのは、あさく染むことはないという反対の表現です。

それにしても久々に朝顔の君が登場しました。源氏のアタックにはことごとく拒んでいましたが、なかなか粋なことをします。今でも源氏を受け入れる気持ちはないと思いますが・・・

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2008年9月28日 (日)

源氏物語記念切手

源氏物語一千年紀記念切手というのが9月22日に発売されました。さっそく近くの郵便局で買ってきました。源氏物語絵巻や紫式部日記絵巻の美しい図柄です。のこり僅かだそうです。

Kitte1

実は郵便局のおじさんが「源氏物語の切手をください」と言って、最初に出してきたのが、「百人一首」の記念切手。
7月のふみの日に発売されたもので、~源氏物語の時代の歌人たち~とタイトルが付いているので間違いとは言えないのですが・・・、
こちらのほうはいっぱい在庫があるらしく、百人一首の図柄もきれいだったので、思わずこれも買ってしまいました。

Kitte2

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2008年9月26日 (金)

源氏物語(真木柱)「玉鬘の結婚相手が決定!」

突然ですが玉鬘の結婚相手は髭黒の大将に決定いたしました!

なんで?!、という人も多いと思いますが、
実は髭黒の大将が玉鬘の屋敷へうまく入り込み強引に思いを遂げてしまったのです。この時代の風習として、こうなってしまったら結婚しなければならないらしく、玉鬘は大っきらいなオヤジだったのですが、もうどうしようもありません。

もちろん源氏もガックリきておりますが認めざるをえません。
いまさらどうにもなりませんが玉鬘にこんな歌を送ります。

「おりたちて汲みは見ねどもわたり川 人の瀬とはた契らざりしを」 光源氏
“あなたとは深い仲にはなりませんでしたが、三途の川でもほかの男に手を取らせようとは思いませんでした”わたり川とは三途の川です。

玉鬘も今となっては源氏の方がまだよかったと思っているようです。

髭黒の大将だけは、もう有頂天で毎日六条院へ通っています。
そんな様子では、正妻の北の方はたまりません。
日頃からヒステリックなところがあったのが、爆発して大将に香炉の灰をぶっかけるというすごいことをします。
こんなこともあり北の方と姫君は里帰りします。
髭黒の大将は、まだ玉鬘にせまろうとする源氏や蛍の宮が気が気ではないので、玉鬘を六条院から自分の屋敷に引取ります。

かわいそうな玉鬘です。

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2008年9月23日 (火)

源氏物語(藤袴)

玉鬘争奪戦も佳境に入ってきました。その顔を垣間見てしまったばかりにとりこになってしまった夕霧の中将は、しつように玉鬘に迫ります。

「同じ野の露にやつるる藤袴 あはれはかけよかごとばかりも」 夕霧

“共に藤色の喪服を着ている境遇の二人なのですから少しでもいいから私のことを愛してください”
というような意味ですが、ここはちょっと解説を。

なぜ喪服を着ているかというと、大宮がなくなったからでして、この二人は大宮の孫に当たるのです。
大宮というと故桐壺帝の姉妹で、その子供が葵上と頭の中将で、夕霧は源氏と葵上の子供で、玉鬘は頭の中将と夕顔の娘なので、夕霧と玉鬘は大宮の孫なのです。だから二人とも喪服を着ているわけです。私も今回系図をじっくり眺めてみてやっと理解しました。あ~ややこし~

それにかこつけて夕霧は玉鬘の所に藤袴の花を差し入れ、それを取ろうとした玉鬘の袖を捕まえますが、玉鬘は奥の方へ逃げてしまいます。まあ親が親なら子は子で困ったものです。

Keizu

ややこしいので系図を載せました。(角川書店:源氏物語必携辞典より)

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2008年9月21日 (日)

源氏物語(行幸)

帝が大原野の方へ行幸(ぎょうこう:帖のタイトルはみゆきです)されました。
帝のお姿を一目見たいと、六条院の女君達もこぞってでかけます。もちろん玉鬘も帝を見に出かけます。

玉鬘はそのお姿を一目見てまいってしまいます。なんといっても光源氏と紫の上の息子なのですから美男子なのは当然です。オヤジの光源氏よりもずっといいと思います。
そしていつも源氏や、息子の夕霧などを間近に見ているので目が肥えています。付き添っている蛍の宮や髭黒の大将などは、そんなイケメン達に比べられるものですからたまったものではありません。髭黒の大将などは色は黒いし髭は濃いし、というので完全に嫌われています。

源氏は行幸見物にはいかなかったのですが帝に歌を送ります。

「小塩山みゆきつもれる松原に 今日ばかりなるあとやなからむ」 光源氏

“小塩山というのは大原にある山、「みゆき」は行幸と雪をかけています。「つもれる」は雪が積もると行幸が何度もあったということをかけているのでしょう。ということで、こんな盛大な行幸はこれまでなかったでしょう。という意味ですね”さすがは紫式部。こんな歌が次から次へと出てくるのですから。

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2008年9月20日 (土)

源氏物語(野分)「六条院が台風に!」

台風が各地で吹き荒れておりますが、被害にあわれた方にはお見舞い申し上げます。

この帖の主役は夕霧の中将、ここ六条院でも野分(のわき:台風のこと)が吹き荒れました。その風のおかげ?で夕霧のは思わぬものを見てしまいます。まずは紫の上のお顔、強風で御簾がまくれ上がり女房達は必死で押さえているのですが、夕霧は紫の上の顔を見てしまいます。あまりの美しさに茫然としています。源氏は紫の上だけは息子には見せまいと思っていたのですが、どうも見られてしまったのではないかと疑っています。

台風も収まって、源氏は各屋敷をお見舞いに回ります。玉鬘のところでは相変わらずいちゃいちゃして玉鬘も源氏に寄り掛かったりしています。

「吹き乱る風のけしきに女郎花(おみなへし) しをれしぬべきここちこそすれ」光源氏

“吹き乱れる女郎花のように わたしも死んでしまいそうです”とまた意味深な歌を送ります。

実は、夕霧はこの様子を見ていました。夕霧は源氏と玉鬘は実の親子だと思っているので、なんといやらしいことだとショックをうけます。そしてその美しさに自分の姉ではなかったらどうなっていただろうと思います。

夕霧はこの時15才。多感な年ごろに源氏物語の中でもトップを争う美女2人、紫の上と玉鬘を見てしまい、もう放心状態です。

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2008年9月19日 (金)

パソコン教室からのお知らせ

KTパソコンスクールでは「シニアのためのパソコン講座」というメールマガジンを毎週発行しています。

シニアの方・シニアでなくても初心者の方には絶対役に立つと思いますので、ぜひ購読してみてください。購読は下記のリンク先からメールアドレスを登録するだけです。解除も簡単です。
毎週、日曜日に届きます。今度の講座は「ファンクションキーの使い方」です。

【KTパソコンスクールメールマガジン】
http://www.mag2.com/m/0000270774.html

和歌とは関係ありませんが、パソコン教室からのお知らせでした。
これが私の本業です o(_ _)oペコッ

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2008年9月17日 (水)

源氏物語(篝火)

このあたりの帖はなかなか物語が進展しません。玉鬘はいったいどうなるの?という読者の心配をよそに源氏は今日も玉鬘のもとへ、今夜は篝火(かがりび)をたいてムードを出し、琴を枕に添い寝までしています。でも手をつけるのはあきらめた様子で、玉鬘も少しは安心しているようです。

「篝火にたちそふ恋の煙こそ 世には絶えせぬ炎なりけれ」 光源氏

“あの篝火にそって上がっていく煙こそ私の恋の消せぬ炎なんですよ”
と、また気障なセリフで玉鬘をくどいています。

そんな時、対岸の花散る里の御屋敷からは源氏の息子たちが笛を吹いたりして遊んでいるのが聞こえてきます。源氏は息子たちをこちらに呼び、笛や琴を奏でさせます。彼らも玉鬘には興味津津なので緊張しまくっています。

どんなメンバーがつるんでいるのか紹介しておきましょう。

【夕霧の中将】:源氏の長男、葵上との子。内大臣の娘の雲居の雁と付き合っていたが、内大臣に反対され引き離されている。

【柏木の頭の中将】:内大臣の長男、玉鬘に恋しているが姉だということは知らない。

【弁の少将】:柏木の弟

六条院の夜の一時です。篝火に照らされた源氏と玉鬘、そして源氏の息子たち、なにか絵巻の世界がそのまま現実になったような妖艶な場面です。

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※フォトアルバムのほうに少し解説をつけてみました。よかったらご覧ください。

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2008年9月16日 (火)

源氏物語(常夏)

玉鬘にあれほど嫌われている源氏ですが、まったく懲りずに何か理由をつけてはせっせと玉鬘の所に通ってきます。今日は琴の練習だとか言ってまたきました。

「撫子のとこなつかしき色を見ば もとの垣根を人や尋ねむ」 光源氏

”撫子のようなうつくしいあなたをみれば 母親の行方も尋ねるでしょう”これは内大臣(頭の中将)のことを言っているのですが、内大臣には実の娘の玉鬘がここにいることを隠しています。玉鬘は実の父親に会いたがっています。

源氏は、そんな玉鬘を内大臣に会わせようともせず。なんとか自分の所に置いておきたいので、蛍の宮か髭黒の大将を婿にとって、自分も玉鬘の所に通おうかなんて、不埒なことを考えています。

今の娘なら「この変態オヤジー!」とか言って、サッサと出て行ってしまうかもしれませんが、そうもいかないのが平安時代。

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2008年9月12日 (金)

源氏物語(蛍)

さて、前回からちょっと空きましたが玉鬘争奪戦はどうなったでしょうか。
光源氏は自分も加わりたいのはやまやまなのですが、一応親代わりということになっているし、玉鬘はマジでいやな顔をするし、複雑な心境なのですが、今のところ最有力かと思われる兵部卿宮(ひょうぶきょうのみや)が来た時にちょっとした演出をします。
夜、兵部卿宮が訪れた時、そっと準備しておいた蛍を玉鬘の目の前に放ったのです。その灯りで玉鬘の顔がはっきり見えてしまい、兵部卿宮はとたんにメロメロになってしまうのです。この時代の女性が顔を見られるということは大変なことで、見てしまったらもう忘れられなくなるというパターンが源氏物語にはいっぱい出てきます。
このシーンから兵部卿宮は蛍の宮と呼ばれます。

「鳴く声も聞こえぬ虫の思ひだに 人の消つには消ゆるものかは」 蛍の宮

“鳴く声の聞こえない蛍の光さえ消せないのに、私の恋の光は消せませんよ”
すごくロマンチックなシーンです。しかし源氏はなぜこんなことをしたのか・・・ほんとに複雑な心境だったのでしょうね。屈折しているというか・・・

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2008年9月 9日 (火)

橋姫

源氏物語には橋姫という帖があります。宇治の源氏物語ミュージアムで見た映画でも白石加代子さんが橋姫を演じています。

「さむしろに衣かたしき今宵もや 我をまつらん宇治の橋姫」詠み人知らず
古今集に載っている歌です。敷物に衣を敷いて今夜も宇治の橋姫は私を待っているのだろうか。というロマンチックな歌です。

私も橋姫伝説が宇治に残っており宇治橋を守っているお姫様くらいに思っていたのですが、今回見た映像では白石さんが鬼のような橋姫を演じています。
それで、橋姫伝説を調べてみたのですが、やはり怖い伝説が残っていました。

古今集にはロマンチックな歌が載っているのですが、源平盛衰記によると、嫉妬深い女が相手を呪い殺そうと貴船神社に願をかけ、お告げ通り宇治川に21日間浸かって鬼となり、仲のいい男女を皆殺しにしたというのです。

あの宇治上神社で演じられる白石さんの演技はやはり鬼だったのでしょう。
宇治十帖の物語はすべて悲劇に終わります。宇治橋の守り神は男女の仲を裂こうとする鬼だったんですね。
仲のいいカップルであの橋を渡る人は気をつけたほうがいいかもしれませんよ。うちの夫婦はまったく問題ありませんでしたが・・・。

写真は源氏物語ミュージアムでもらったポストカード、宇治上神社で撮影した映画のシーンです。

Hasihime

※これまで、いろいろ訪ねてきた源氏物語ゆかりの地の写真をフォトアルバムに載せましたのでご覧ください。

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2008年9月 8日 (月)

白石加代子の源氏物語

はるばる宇治まで出かけてきました。白石加代子さんが源氏物語を朗読するのですが朗読というより一人芝居のように演じています。

以前、金沢でも「須磨・明石」を観たのですが、今回は「宇治十帖」。それも宇治での公演ということで期待していきました。
開場前から長い列ができるほどで、会場はほぼ満席。宇治十帖の世界が白石加代子さんの語り・演技と舞台演出でドラマチックに表現され、期待通りの迫力ある舞台でした。
舞台には無数の扇子が並べられ、それを黒子が絶妙のタイミングで動かします。この演出も素晴らしいものでした。

この公演の前にリニューアルした源氏物語ミュージアムへ行ってきたのですが、ここでも白石加代子さん主演の映画が上演されていました。
ここでは白石さんが橋姫をおどろおどろしく演じており舞台も宇治上神社とあって、これもすごい迫力でした。この後に芝居を観たので宇治十帖の世界に引きずり込まれるような一日でした。

源氏物語ミュージアムのコマーシャルで白石加代子さんの橋姫が見られますので紹介しておきます。下のリンクをクリックすると動画が始まります。
http://www.uji-genji.jp/wmv/genjicm.wmv

Siraisi_2

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2008年9月 4日 (木)

朗読のお誘い

金沢市の「朗読小屋 浅野川俱楽部」の朗読会のお知らせです。
9月5日から9月21日まで「よみがたり十七選」という公演です。

うちの朗読担当のnorikoさんは、20日の夜の部で芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を朗読するそうです。近くには泉鏡花記念館・徳田秋声記念館・茶屋街などおすすめスポットもありますので、遠くの方も観光を兼ねてぜひおいでください。

朗読小屋 浅野川俱楽部
http://asanogawaclub.web.fc2.com/

Kumonoito

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2008年9月 3日 (水)

10000カウント突破!

沢山の皆様に読んでいただいたおかげで、このブログのカウンターが10000を超えました。

開設してから約1年になります、記事数も100を超えました。つたない文章、朗読等ですが訪問してくださった方、本当にありがとうございます。

これからも、楽しく、わかりやすいブログをモットーに書き綴っていきたいと思います。とにかく源氏物語を寄り道しながら最後まで書く予定ですのでよかったらまたお付き合いください。

Counter

最近カウンターを変えました。数字によってイラストが変わります。
10000カウントを見た方は誰なんでしょう、なにも出ませんが^^;

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