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2009年3月13日 (金)

伊勢物語朗読「第六十段」

昔、男ありけり。宮仕へいそがしく心もまめならざりけるほどの家刀自、まめに思はむといふ人につきて人の国へいにけり。この男宇佐の使にていきけるに、ある国の祇承の官人の妻にてなむあるとききて、「女あるじにかはらけとらせよ。さらずは飲まじ」といひければ、かはらけとりて出したりけるに、さかななりける橘をとりて、

 「五月まつ花たちばなの香をかげば 昔の人の袖の香ぞする」

といひけるにぞ思ひ出でて、尼になりて山に入りてぞありける。

※家刀自(いえとうじ)=主婦
 祇承の官人(しぞうのかんにん)=地方の役人

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コメント

優雅とはまさにこのことを言うのでしょう。

投稿: 豪腕プチリンコ | 2009年3月14日 (土) 07時05分

優雅というか、逃げていった女にこんな和歌を詠む男をなんといったらいいのでしょうか。

投稿: kazu | 2009年3月14日 (土) 10時01分

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