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2009年3月 9日 (月)

伊勢物語「第六十段」

この話も夫婦の間の話です。

“男は身分も高くなり、宮仕えが忙しく妻の事をあまりかまってやれなかた。
 すると妻はもっと誠実に自分のことを思ってくれる人と出て行ってしまった。

 ある日男が出張で地方のほうに行くと、
 そこの役人の妻がなんと以前の自分の妻だった。
 男はその女に酌をさせろと無理やりその役人に言った。
 役人は身分も違うのでしぶしぶ従がい、女に酌をさせた。

 男はつまみに出ていたたちばなの実を取りこの歌をよんだ。

 「五月まつ花たちばなの香をかげば 昔の人の袖の香ぞする」

 女はそれで昔のことを思い出し出家して山にこもってしまった。”

この歌は古今集によみびと知らずとして出ている有名な歌です。
この歌がこんな話の中で使われていたとは、私もちょっと驚きました。

しかし、これではまたうちの細君が・・・

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コメント

何だか微妙な話ですね。
どう解釈していいのか、良く分かりませんでした。
自分なりの解釈をせよいうことなんでしょうか。

投稿: 西森憲司 | 2009年3月10日 (火) 19時16分

西森様、コメントありがとうございます。

たしかに微妙な話です。物語として多くは語っていないだけに、自分の解釈で想像するしかない部分は多いです。

男はなぜ女に酌をさせたのか?
まだ未練があった?・いやがらせ?

女は前の夫と、今の夫をどう思っていたのか?
なぜ出家したのか?

どちらの立場からしてもすっきりしない話ではありますが・・・妙におもしろい。

投稿: kazu | 2009年3月11日 (水) 09時25分

kazuさん、こんにちは。深~いお話ですね。 出家した女。 女性の立場からいうと、たぶん昔の男への情愛がかなり残っていたんでしょうね。 誇り高い人だったから、出て行って新しい人と暮らしたものの・・・・

また同時に今の夫への情もそれなりに。 気持ちの上で両方から引き裂かれるというか・・・浮舟を思い出します。 ただ浮舟さんより行動的で意志を感じる人ですね。出家する理由(よくはわからないものの)も、彼女の中では、「すべてを断ち切る」という強い意志があったのかも。 そう意味では、かなり近代的。共感する部分がありますよ。 勝手な解釈ですが・・・

投稿: ☆サファイア | 2009年3月11日 (水) 10時05分

☆サファイヤさん、コメントありがとうございます。
そうですね浮舟と似たような状況ではありますね。

私も個人的には昔の男のことを思っていたと取ります。
昔の男とあってお酌をしたとたんに忘れようとしていた昔のことがよみがえってきたのでしょうね。
それに昔の男が、かりにプレーボーイの在原業平だとして、今の亭主は身分の低い普通の男だったら・・・

投稿: kazu | 2009年3月11日 (水) 11時17分

これでまたうちの細君が・・・・

私にはこの「・・・・」の内容が興味深いですねえ。

いろいろと妄想が膨らんでしまう。

投稿: gatayan | 2009年3月11日 (水) 13時31分

gatayanさん、コメントありがとうございます。

うちの細君は、この物語の中ではどうも女性のほうに同情的で、主人公の男には手厳しいのです。

投稿: kazu | 2009年3月11日 (水) 18時25分

昔はみんな出家したのですねー。

投稿: 豪腕プチリンコ | 2009年3月11日 (水) 20時59分

プチリンコさん、コメントありがとうございます。

この後の源氏物語なんかは出家のオンパレードですよね。中には出家したくてもできなかった紫の上なんかもいますが。

投稿: kazu | 2009年3月11日 (水) 21時15分

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