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2009年4月

2009年4月28日 (火)

西行

桜もほとんど散ってしまいました。
なぜかこの時期は感傷的になります。

「世の中を思えばなべて散る花の わが身をさてもいづちかもせむ」 西行法師

“世の中を思えばすべては散りゆく花のようにはかない
 わが身も思えばはかないもの
 この身をいったいどこに置いたらよいのだろう”

新古今集から西行の歌です。
この世にいる限りは人ははかないもの。
どこへ行くこともできません。

武士であった西行は突然出家し、人の命ははかないものと歌います。
西行の身になにがあったのでしょうか。

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2009年4月24日 (金)

春の夜の夢2

「風かよふ寝ざめの袖の花の香に かをるまくらの春の夜の夢」 俊成女(としなりのむすめ)

これも妖艶なすばらしい歌です。
どんな夢を見ていたのかは知りませんが、
”風が運んできたのは花の香なのか、それとも夢の中のあの人の香なのか、私はいったい目覚めているのか、夢の中にいるのか・・・”

俊成女は実は俊成の孫で、定家は叔父さんです。
こんなすばらしい家系に生まれたのですが、夫とはうまくいかず40代で出家しています。

叔父さんの定家の
「春の夜の夢の浮橋とだえして・・・」もすばらしいですが、この歌もすばらしい。

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2009年4月23日 (木)

春の夜の夢

「春の夜の夢」このフレーズが気に入っています。
なんとなく、妖艶で、はかなく、けだるい、
新古今集によく出てきます。

「枕だに知らねばいはじ見しままに 君かたるなよ春の夜の夢」 和泉式部

“ふとしたはずみで男と一夜を共にしてしまった。枕を用意する暇もなかったのだから、枕もみていない。
君もこの春の夜の夢を人に話さないでね”

枕もないというのはよほど急な出来事だったようで、さすがの恋多き和泉式部も男にクギをさします。
こんなに色っぽく言われたら、ますます誰かに話したくなるかもしれませんね。

それに『君』なんて言われたら、この時代の男はどう思ったのでしょう。
与謝野晶子とか俵万智さんの作品にもよく出てきますが、

死にたもうことなかれ・・・」
「この味がいいねとがいったから・・・」
かたるなよ春の夜の夢」

千年たっても通用しますね、すばらしい。

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2009年4月18日 (土)

伊勢物語「第九十段」桜花

桜の花もそろそろ終わりでしょうか。

百人一首からいくつか紹介してきましたが、ひさびさに伊勢物語の中から桜を歌った一首です。

「桜花けふこそかくもにほうとも あなたのみがた明日の夜のこと」

”桜の花が今日はこんなに美しく咲いているけれど、明日の夜にはどうなることやら”
「あなたのみがた」は、「ああ、たのみがたい」という意味です。

この話は、
男が恋していた女はいつも冷たくて全く相手にしてくれなかったが、あまりの熱心さに、
『明日の夜はすだれ越しにでも逢ってあげてもいいわよ』
といってくれたので、男はたいそう喜んだ。
しかし本当に明日の夜は逢ってくれるのか心配になって、桜の枝に歌を書いて結びつけ送ったという、せつない男の話です。

女は男があまりにもしつこいので『あはれとや思ひけむ』と、逢うことにしたのですが、この心配性の男もこんな歌を送ってはまた嫌われるような気もしますが・・・

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2009年4月15日 (水)

花の色は

ひさびさに雨が降っています。桜の花もこの雨でかなり散ってしまいました。
こういう情景にはぴったりのこの歌です。

「花の色は移りにけりないたづらに 我が身世にふるながめせしまに」 小野小町

“いたずらに”は空しく
“ふる”は雨が降ると年月を経るの掛けことば
“ながめ”は長雨と眺めの掛けことば
ちょっと技巧的な歌ですが、しんみりといい歌です。

“花の色もわたくしもこの長雨でむなしくあせてしまいました”という意味ですね。
さすがの小野小町も年には勝てません。

桜の花を散らす雨もまたいいものです。
そういえば在原業平さんはこの小野小町とつきあっていたという噂が・・・

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2009年4月12日 (日)

ふりゆくものは

桜の和歌が続きます。

桜の歌は百人一首にもいくつかあります。
でも、なにか寂しい歌が多いですね。

「花さそふあらしの庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり」 入道前太政大臣
“春の嵐が桜の花を散らしているが、私も老いて散っていくのだ”

この歌は“はなさそふ”がいい雰囲気を出しています。
でも有名なのは忠臣蔵の“かぜさそふ・・・”のほうかもしれませんが。

写真は近所の桜並木、満開ですが誰も歩いていないというのが、なにかさびしい。

Sakura1

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2009年4月 8日 (水)

花見

金沢市内の桜もいよいよ見ごろになってきました。
今日は市内まで用事があったので、ちょっと歩いてみました。
天気も良く兼六園は無料開放なので沢山の人出でした。

1 2

「久方の光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ」 紀友則

こんな穏やかな春の日に、どうして桜は散っていくのだろう・・・なんていう感傷に浸る余裕もないような賑やかさでした。

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2009年4月 6日 (月)

山桜

今日は暖かな日で桜の花も一気に開いてきました。
賑やかな桜もいいですが、山の中にひっそりと咲いている桜もいいですね。

百人一首から行尊の歌です。

「もろともにあはれと思へ山ざくら 花よりほかに知る人もなし」 大僧正行尊

山の中で修業中の行尊は、ひっそりと咲いている桜に語りかけます。自分の気持ちをわかってくれるのはこの山桜だけだと。

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2009年4月 3日 (金)

開花宣言

金沢でもようやく桜の開花宣言が出されました。

「高砂の尾上(おのへ)の桜咲きにけり 外山(とやま)の霞(かすみ)立たずもあらなむ」 権中納言匡房(ごんちゅうなごんまさふさ)
“山の桜もさいたようだ。里山の霧よ桜をかくさないでくれ”

これは百人一首にものっている歌です。
街中の桜もいいですが、山桜もいいですね。

「高砂の尾山の」というのは高い山の頂上にという意味。
「外山(とやま)」は低い里山をさします。

今日は春らしいいい日になりました。
これで来週あたりは見ごろになるかと思います。

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2009年4月 2日 (木)

お知らせ

パソコンスクールからのお知らせです。

以前にも紹介しましたが、医王病院に入院中の体の不自由な方との共同作業で行っている、イオウ・クリエーション・パートナーズ(ICP)のブログができました。

インストラクターとメンバーが日々の思いを綴っていきます。メンバーにとって初めての試みで不安ながらも張り切っております。

応援のコメントなどいただけたらうれしいです。
ブログランキングの障がい者カテゴリーにも登録しましたので、そちらの応援もよろしくお願いいたします。

イオウ・クリエーション・パートナーズ

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