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2010年3月

2010年3月30日 (火)

伊勢物語朗読「第四十段」

 昔、若き男けしうはあらぬ女を思ひけり。さかしらする親ありて、思ひもぞつくとてこの女をほかへおひやらむとす。さこそいへまだおひやらず。人の子なれば、まだ心いきほひなかりければ、とどむるいきほひなし。女も卑しければすまふ力なし。
 さるあひだに思ひはいやまさりにまさる。俄かに親この女をおひうつ。男血の涙を流せども、とどむるよしなし。率て出でて去ぬ。男泣く泣くよめる、

 「出でていなば誰か別れの難からむ ありしにまさる今日はかなしも」

 とよみて絶えいりにけり。親あわてにけり。猶思ひてこそいひしか、いとかくしもあらじと思ふに真実に絶えいりにければ、まどひて願たてけり。
 今日の入相ばかりに絶え入りて、又の日の戌の時ばかりになむからうじていき出でたりける。
 昔の若人はさるすける物思ひをなむしける。今の翁まさにしなむや。

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2010年3月28日 (日)

伊勢物語 第四十段 「若き男の恋」

ひさしぶりに伊勢物語を読んでみました。
おもしろそうな段を気の向くままに読んでおります。

今回は四十段から。若い男の恋のお話です。


「昔、若き男けしうはあらぬ女を思ひけり。」
と始まります。
“けしうはあらぬ”というのは“悪くない”という意味。

その悪くない女は、その家の召使だったので、親は女を追い出してしまった。
男は、血の涙を流して悲しんだ。
泣きながら読んだ歌が、

「出でていなば誰か別れの難からむありしにまさる今日はかなしも」
“出て行ったのならあきらめもつくが、こんな別れ方ではあきらめきれない。今日のような悲しい日はない”

そして男はあまりの悲しさに気を失って、息も絶えそうだ。
親はあわてて神仏に頼み、なんとか息を吹き返した。

という物語です。最後に老人では考えられないことだと結びます。


今でもこんな若者はいるんでしょうか・・・どこかにいるんでしょうね・・・

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2010年3月15日 (月)

雪解け水

暖かくなってきました。まわりの雪はすっかり解け、山の雪は雪解け水となって流れ始めていることでしょう。

「岩間閉ぢし氷も今朝は解け初めて 苔の下水道求むらむ」 西行法師、新古今集
“岩を閉ざしていた氷も解け始め、その水は苔の下を道を探して流れ出しているだろう”

苔の生えた岩の間をちょろちょろと流れる水の情景が浮かびます。
雪解け水を眺めながらこんな歌を読んでみたいものですが・・・西行さんには足元にも・・・


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2010年3月14日 (日)

泉鏡花記念館

浅野川倶楽部へ朗読を聞きに行きました。
倶楽部創立5周年だそうで、沢山の人が聞きに来ていました。
うちのnorikoさんも出演。なかなかよかったです。

たまたま隣に座っていた泉鏡花記念館の副館長さんが、案内するからというので、
朗読の後すぐそばの記念館へ、初めて入りました。・・・いままで行かなくてごめんなさいm(__)m

中には、鏡花の貴重な初版本や写真など貴重な展示があり、楽しませていただきました。
ありがとうございました。

泉鏡花記念館 
朗読小屋浅野川倶楽部

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