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2010年6月

2010年6月18日 (金)

奈良紀行その4

ちょっと間が空きましたが奈良紀行の続きです。

最後に行ったのが唐招提寺。このお寺が好きなんです。
唐から鑑真和上を迎えて作られたという。それだけでも感慨深いものがあります。
中心となる金堂もすばらしい。

ここを参詣するときに簡単なしおりをもらえるのですが、なんか地味で字ばっかりびっしり書いてあって、あまり読む気もしないような紙なのですが、じっくり読んでみるとなかなかいい文章が書いてあります。どなたが書いたのかは知りませんが、ちょっと引用してみます。

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・・・天平様式に再現された南大門の正面。堂々雄偉の金堂を仰ぐ。わが国現存最大の天平建築であり、天平金堂唯一の遺構として君臨するもの。その豊かな量感、ダイナミックな立ち姿、息を呑んで感嘆久しうするのみである。大棟を飾る風説千二百年の鴟尾の簡潔な美しさ、

「大寺のまろき柱の月かげを土に踏みつつものをこそ思へ」 (会津八一)

と詠わしめた大円柱の放列は遠くギリシャの神殿を想起させよう。
本尊乾漆蘆遮那仏、薬師如来、千手観音、梵釈二天、四天王など創建以来の天平のみ仏います内陣の厳粛さは、そこに盲いた大徳鑑真和上が今も礼拝瞑想中かと、われらも厳粛たらざるを得ない。
圧倒されそうな強烈な芸術性の発揮である。・・・
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ほんの一部を引用してみましたが、こんなみごとな文章のしおりは見たことがありません。
おもわず金堂を見上げました。

Tousyoudaiji_3 

↓あいづやいちのうたはすべてひらがなです。それがまたいいのです。

「おほてらの まろきはしらのつきかげを つちにふみつつ ものをこそおもへ」

Yaichi_2  

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2010年6月 8日 (火)

奈良紀行その三

3日目は薬師寺です。

ここでも青い空に白い雲が、
どうしてもこの歌が浮かびます。
秋ではないですが、

「ゆく秋の大和の国の薬師寺の 塔の上なる一ひらの雲」 佐佐木信綱

今年は東塔が解体修理されるということで特別に開扉されています。
またまた貴重なものを見ることができました。こういう記念の年にくると人は多いけど貴重な体験は出来ます。

修学旅行の子供たちに交じってお坊さんのお話しをちょっと聞いてみました。
「塔のてっぺんにもきれいな細工がしてあるんです。昔の人は見えないところにも苦労を惜しまなかったんですね・・・」
なかなかいいこといいます。○十年前の修学旅行を思い出しました。

P1000455

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2010年6月 4日 (金)

奈良紀行その二

奈良二日目は、明日香村。

犬養万葉記念館
 ↓
奈良県立万葉文化館(平山郁夫展)
 ↓
飛鳥資料館(キトラ古墳壁画公開)

日曜日だったのもあってすごい人出。特にキトラ古墳の壁画は30分待ちという状態でした。
しかし見応えはありました。
白虎・玄武・青龍・朱雀の四神がすべて見られるというのはなかなかないらしく貴重なものを見ることが出来ました。
これが実物かぁ~と思っただけでなにか感動してしまいます。

平山郁夫展もこれだけ一度にならんだのを見たのは初めてでみごとでした。ショップコーナーで平山郁夫の絵ハガキでも買おうかとブラブラしていたら、前にいたおばさんが100万円以上もする絵を買っていった!
唖然として絵葉書を買うのを忘れてしまいました^^;

このすごい人出の中、犬養万葉記念館だけは入場者が数人、待ち時間なしで入れました^^。
落ち着いた館内で犬養先生の万葉集の朗唱を聞いていると万葉集っていいなぁと思います。
明日香村の中では私はここが一番おのお気に入りです。

入口には
「萬葉は青春のいのち」 犬養先生の言葉が石碑に刻まれています。

中庭には
「山吹の立ちよそひたる山清水 汲みに行かめど道の知らなく」 高市皇子
の碑が。

この歌はなかなか奥深い歌で、
十市皇女(とをちのひめみこ) を亡くした高市皇子(たけちのみこ)が、死者が生き返るという黄泉(よみ)の清水を汲みに行こうと思ったが道を知らないので行くことが出来ない、という悲しい歌です。

この碑は犬養先生を追悼してこの記念館に建てられたそうです。

Inukai1 
「萬葉は青春のいのち」

Inukai2
「山吹の立ちよそひたる山清水 汲みに行かめど道の知らなく」

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2010年6月 3日 (木)

奈良紀行その一

平城京遷都千三百年の記念の年ということで奈良を訪ねてきました。あらためて奈良の歴史に感嘆した旅となりました。

まずはメインの平城宮跡へ、大極殿も復元されていてみごとなものです。

「あをによし奈良の都にたなびける 天の白雲見れど飽かぬかも」 作者未詳

すばらしい天候にも恵まれ朱雀門や大極殿の上にまさにこの歌のような白雲が浮かんでいました。

その後は奈良国立博物館での「大遣唐使展」。
吉備真備や阿倍仲麻呂の唐への旅、鑑真の招聘、唐から伝わった仏像等、見どころ満載の展示でした。なかでも唐の仏像と並んで展示されていた薬師寺の聖観音菩薩立像は素晴らしいものでした。

「天の原ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出でし月かも」 阿倍仲麻呂

唐から帰ることがかなわなかった仲麻呂。さぞ無念だったでしょう。

写真は復元された大極殿です。

Daigokuden

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