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2011年5月

2011年5月29日 (日)

百人一首の恋の歌

百人一首の恋の歌もよく読んでみると結構複雑な事情があるようです。

「嘆きつつ独りぬる夜の明くるまは いかに久しきものとかは知る」 右大将道綱母(うだいしょうみちつなのはは)

道綱母は『蜻蛉(かげろう)日記』の作者です。その日記によるとこの歌は夫の藤原兼家が夜来たのですが、別の女のところに通い始めたのを聞いて門を開けず、翌朝に送った歌だそうです。

それをふまえるとこの歌の意味は“一人で寂しく寝る夜はどれだけ長いものかはあなた知っていますか、知るはずないですよね!”という感じになりますね。

こわいですなー、しかし浮気はいけません。

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2011年5月27日 (金)

百人一首の日

今日、5月27日は百人一首の日だそうです。藤原定家が小倉山荘で百種を選び障子に貼ったのが今日らしいです。

百人一首には恋の歌が多いのですが、その中でも一番悲しい歌かもしれません。

「今はただ思ひ絶えなむとばかりを 人づてならで言うよしもがな」 左京大夫通雅

作者の藤原通雅(ふじわらのみちまさ)は伊勢の斎宮をを務めた三条天皇の皇女、当子(まさこ)と恋仲になってしまいます。しかしそれが天皇の耳に入りそれから逢うことはできなくなってしまいます。
伊勢の斎宮といえば神に使える身ですからどうしようもありません。

そして詠んだのがこの歌です。

“今はただ、あなたのことはあきらめますと、直接会って一言告げることができれば・・・”

という意味で、直接会って告げることもできないという悲しい気持ちを詠んでいます。
これが原因で通雅は出世を絶たれ、当子は尼になって余生を過ごしたということです。

でも伊勢物語の業平さんなんかは斎宮と密通し、翌朝も歌を送ったりして、あんまり反省していないようですが・・・

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2011年5月25日 (水)

兼六園のカキツバタ

さわやかないい季節になりました。
毎年この時期には兼六園のカキツバタを見に行くことにしています。
花は見頃で新緑とカキツバタはすばらしいコントラストです。

万葉の時代はカキツバタの花で衣をそめたようです。

カキツバタの和歌は伊勢物語の『からころも・・・』の歌が有名ですが、今回紹介するのは万葉集から大伴家持の歌です。

杜若(かきつばた)衣(ころも)に摺(す)りつけ大夫(ますらを)の きそひ狩する月は来にけり」 万葉集、大伴家持

“カキツバタの花でそめた衣を着て、男たちが薬草狩りに出かける月になったのだなぁ”
カキツバタで染めた衣をまとい、男たちが狩りに出てゆく姿は見事なものだったのでしょうね。

伊勢物語のカキツバタの記事はこちら

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2011年5月15日 (日)

朗読小屋浅野川倶楽部

「朗読小屋浅野川倶楽部」の公演があったので聞きに行ってきました。作品は泉鏡花、徳田秋声、室生犀星他、地元出身の作家の小説、詩などです。普段読む機会の少ない作品も朗読で聞くことができよい機会です。読むほうもこの公演に向けて熱心に練習を重ねたようでなかなか熱の入った朗読でした。

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この講演へ行くときには浅野川界隈を散策するのですが、何度行っても金沢らしい風情があるところです。

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朗読小屋浅野川倶楽部 http://asanogawaclub.web.fc2.com/

徳田秋声の朗読「宇宙の文学」 http://spacevoice1.web.fc2.com/

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2011年5月13日 (金)

雅美女

『雅美女(みやびじょ)』という言葉を最近聞くことがあります。
日本の雅(みやび)な歴史、文化、文学を愛する女性のことだそうで、その発端となった少女コミックが売れているというので買ってみました。

しかし、おじさんが少女コミックを買うのはさすがにはずかしいので家内に買いにいかせました。^^;

で、読んでみるとなかなかおもしろい!
百人一首の和歌がストーリー付きでのっています。

「君がため をしからざりし命さへ ながくもがなと 思ひけるかな」 藤原義孝

この本では
“いつ死んでもいいと思っていた 君に会うまでは 君に会えた今 いつまでも
 君といられたらとぼくは思っている”
という訳になっています。コミックのストーリーにもなっていてあらためて読んでみるとなかなかいい歌です。

21歳という若さで亡くなった藤原義孝、愛する女性ともっと長くいたかったでしょうね。少女コミックもなかなかのものです。

Kimigatame

超訳百人一首「うた恋」杉田圭

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2011年5月 6日 (金)

臥龍桜

ゴールデンウィークに飛騨のほうへドライブに出かけてきました。

臥龍桜という桜が満開でした。
桜の形が龍の形に見えるという見事なものです。

飛騨のほうは今が見頃です。

和歌は新古今から紀貫之の歌を選んでみました。

「花の香に衣(ころも)は深くなりにけり 木の下陰(したかげ)の風のまにまに」 貫之

“桜の木の下で風に吹かれていると、いつのまにか花の香りに衣は染まってしまって・・・”

さわやかで、すてきな歌です。満開の木の下でいつまでも風に吹かれていたい気分でした。

Garyusakura

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