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2011年7月

2011年7月31日 (日)

百人一首:右近

昨日は百人一首の敦忠の歌を紹介しましたので、その恋の相手である右近の歌です。

「わすらるる身をば思はす誓いてし 人のいのちの惜しくもあるかな」 右近

敦忠は結構もてていたらしく、この右近とも調子のいいことを言って神様にちかったりなんかして、しばらくはかなり親密に付き合っていたのですが後はほったらかしだったようです。

で、この右近の歌は昨日の敦忠のキザな歌を受けてかえしたものですが、

“忘れられる身だとは知りながら神様に誓ってしまいました。あなたがこれを破ったら命もなくなるという言い伝えですが、ほんとに死んだらどうしよう・・・”

なにかぶっそうな内容ですが、敦忠は38歳の若さでなくなっており、実際に天罰があたったのでは、といううわさもあります。おーこわ!

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2011年7月30日 (土)

The Summer Knows

ジャズ、それもピアノ・トリオをよく聴きます。クラシックも好きでよく聞くのですが、だんだん年とともに、しっとりとした静かなジャズを多く聞くようになりました。

最近買ったCDはルイス・ヴァン・ダイク・トリオの「おもいでの夏」。ミシェル・ルグランの映画音楽などをピアノトリオで演奏しています。

The Summer Knows を聴きながら、和歌を読むというのはどうでしょうか。

「逢い見ての後の心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり」
権中納言敦忠(ごんちゅうなごんあつただ)、百人一首より

“あなたと逢った後のこの恋しい思いにくらべれば、逢う前の思いなんて何にも思ってないようなものですよ”
なんかキザな訳になってしまいましたが、この敦忠さんは在原業平の血を引くプレイボーイなのでこんな感じにしてみました。

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2011年7月25日 (月)

うつくしき川

昨日の日曜日はひさしぶりに休日らしい休日で、県立美術館で北斎展、その隣の歴史博物館で宮中の雅展を鑑賞。その前の能と合わせていい文化にふれたよい週末でした。

美術館の後は、なんだか昔が懐かしくなり犀川べりの喫茶店でコーヒーを。窓から眺める川の景色は最高でした。

「うつくしき川は流れたり そのほとりに我はすみぬ・・・・」 室生犀星の有名な詩です。実際にそのほとりに以前住んでいたので、たまにくると感慨深いのです。

Saigawa

さらら館

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2011年7月24日 (日)

能(玉葛)

たまには能を観ます。
昨夜は石川県立能楽堂で「玉葛」を鑑賞。もちろん源氏物語が題材ですが宝生流では「玉鬘」ではなく「玉葛」と書くそうです。パソコンって便利ですねー、自分で書けと言われても絶対に書けません。

あらすじは源氏物語に登場する玉葛が霊となって僧の前に現れ、昔の片思いに執着しているのですが、話しているうちにすっきりして帰っていくという。本当はかなり深い中身があるそうなのですが、私はあまり詳しくないのでうまく書けません。
でも源氏物語の中の玉葛とはちょっとキャラクターが違うような気はしましたが・・・

とにかく、「憂かりける」とか「初瀬」などの言葉がところどころに聞かれましたので、百人一首の中にもある源俊頼のこの歌を紹介しておきます。

「憂かりける人を初瀬(はつせ)の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを」  源俊頼

“どうも最近あの人の態度が冷たいので、長谷寺の観音様に祈ってみたのだが、初瀬の山おろしのように、ますます冷たいようだ、こんなはずじゃなかったのに・・・”なんて訳してみましたが。

能はたまにしか見ないのでよくわからないのですが、幽玄な雰囲気だけはなかなかいいものです。
地元金沢では結構盛んなので、こういう伝統芸能にふれるのもいいと思います。

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2011年7月22日 (金)

はまゆう

「み熊野の浦の浜木綿百重なす 心は念へど直に逢わぬかも」 柿本人麻呂

『みくまののうらのはまゆうももえなす こころはにおえどただにあわぬかも』と読みます。

この歌は大好きな歌で、前にも紹介したことがありますが、夏にはまゆうは似合います。
先日買った、犬養孝の本の表紙にはまゆうの写真が載っています。志摩のほうの海岸です。今でもこんな風景は見られるのかな。

歌の意味は“熊野の浦のはまゆうが重なっているように私の心もあなたを幾重にも想っているのに、すぐには逢えないのだ”という意味です。
犬養先生によると幾重にも重なっているのは花ではなくて葉っぱのほうだそうです。

本の表紙と、昨年、明日香の犬養孝万葉記念館を訪ねた時に買った一筆箋の挿絵です。

Hamayuu_2

Hamayuu2_3

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2011年7月21日 (木)

今日は土用の丑の日、どうして鰻を食べるということになったのかは詳しく知りませんが、鰻が大好物の私にとってはいい習慣です。

万葉の時代から鰻は夏痩せに効くとあります。
私は少し痩せなくてはいけないのですが・・・、とにかく今日は家内が鰻を買ってくるそうです。実は家内は鰻が大嫌い!全部私が食べます。ご馳走様。

「石麻呂(いわまろ)に我物申す夏痩せに 良しといふものぞ鰻(むなぎ)捕り喫(め)せ」 大伴家持

和歌の意味は以前の記事をご覧ください。
http://wakaotazunete.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-2933.html

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2011年7月20日 (水)

古本

金沢市、武家屋敷近くのせせらぎ通りというところに、レトロでおしゃれな古本屋があったのでぶらりとはいってみました。アート・絵本などにこだわって並べてあります。宮沢健二や白洲正子のコーナーなどもあって楽しい品揃えです。

今日の収穫は、犬養孝の万葉の旅三冊セットで500円!

Manyou

お店の名前は
「オヨヨ書林 せせらぎ通り店」

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2011年7月19日 (火)

大和撫子

やりましたねーなでしこジャパン!

野球のほうの「サムライジャパン」、サッカーの「なでしこジャパン」と日本の誇りです。ひさびさに勇気がわいてくる話題でした。

ということで古今集から

「我のみやあはれと思はむきりぎりす 鳴く夕かげの大和撫子」 素性法師

秋の歌ですが、意味は
“私だけだろうかコオロギのなく夕方のヤマトナデシコを見てしみじみと趣があると思うのは・・・”

しばらくはなでしこフィーバーが続きそうです。

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2011年7月15日 (金)

暑さ対策

源氏物語の時代はエアコンなしでどう過ごしていたんでしょう。
今の金沢の気温は31℃、京都はというと34℃、宮中も暑かったでしょうねー。

源氏物語の空蝉(うつせみ)の帖には、空蝉とその継娘の軒端の萩(のきばのはぎ)が碁を打っている場面があります。あまりに暑いのですだれをあけっぱなしにして、ちょっと品がない軒端の萩のほうは着物がはだけて胸まで見えているという、なんともあけっぱなしの状態です。

それをこっそり覗き見していたのが光源氏で空蝉目当てに夜に忍び込みますが、空蝉には逃げられ、しょうがないので軒端の萩のほうを・・・

今だったら覗いただけで通報されそうですが、あまりに暑いからといって度を越したあけっぴろげはやめましょう。

「空蝉の羽におく露の木がくれて しのびしのびにぬるる袖かな」 空蝉

空蝉に衣だけ残して逃げられた源氏に空蝉が送った歌です。

この夏はできるだけ窓は開けて扇風機でと思っているのですが、女性の方は気を付けてくださいね^^;

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2011年7月 8日 (金)

七夕

昨日は七夕でした。残念ながら雨模様で天の川は見えませんでしたが、今日はまた35度という猛暑の予報、体もだるい感じですが、万葉集の雄大な和歌でも読んで元気をだしたいものです。

「天の川橋渡せらばその上(へ)ゆも い渡らさむを秋にあらずとも」 大伴家持

“七夕の時期ではなくても天の川に橋を渡すことができたなら、彼女に会いに行けるのに”

七夕は万葉の時代の暦では秋だったようです。

しかし最近天の川みてないなぁ、うちみたいな田舎でも結構夜のネオンが明るいのです。

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2011年7月 1日 (金)

天地明察

ひさしぶりに面白い小説を読みました。
『天地明察』冲方丁(てんちめいさつ・うぶかたとう)
昨年の本屋大賞をとった本です。

結構長い小説でしたが、あっというまに最後まで読んでしまいました。
内容は江戸時代の囲碁や暦の話でとっつきにくそうなのですが、初めからどんどん引き込まれてしまいます。

主人公の渋川春海(しぶかわはるみ)の名の由来が伊勢物語の和歌だということで、どこまでがフィクションなのかノンフィクションなのか私にはわかりませんが、その和歌を取り上げてみたいと思います。

「雁鳴きて菊の花咲く秋はあれど 春の海辺にすみよしの浜」

住吉の海岸を歩いていたところ、景色がたいそうよいので歌を詠めと言われてこの歌を詠んだところあまりにもすばらしいので他のものはだれも詠めなくなってしまったというくだりです。
歌の意味は“雁が鳴いて菊の花が咲く秋もたしかによいけれど 春の海辺はいいところで住みよいだろうなぁ”という感じで、住吉と住み良しをかけていて、なかなかいい歌です。

しかしこの『天地明察』おすすめです。コミック化や映画化の予定もあるそうです。

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