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2012年2月

2012年2月27日 (月)

北原白秋「邪宗門」

ネットで古本を探していて北原白秋の詩集の復刻本がでていたので買ってみました。
30年ほど前に初版本を忠実に復刻してセットで出したもので、古本でバラで結構出ています。

今回買ったのは、北原白秋の「邪宗門」、この詩は大好きです。官能的であやしい香りがプンプンします。「ペチカ」とか「からたちの花」とかの童謡しか知らない人はびっくりするとおもいますが、意味はよくわからなくても読んでみるとゾクゾクします。

青空文庫からすこし引用してみます。

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「邪宗門秘曲」

われは思ふ、末世の邪宗、切支丹でうすの魔法。
黒船の加比丹を、紅毛の不可思議国を、
色赤きびいどろを、匂鋭きあんじやべいいる、
南蛮の桟留縞を、はた、阿刺吉、ちんたの酒を。

目見青きドミニカびとは陀羅尼誦し夢にも語る、
禁制の宗門神を、あるはまた、血に染む聖磔、
芥子粒を林檎のごとく見すといふ欺罔の器、
波羅葦僧の空をも覗く伸び縮む奇なる眼鏡を。

屋はまた石もて造り、大理石の白き血潮は、
ぎやまんの壺に盛られて夜となれば火点るといふ。
かの美しき越歴機の夢は天鵝絨の薫にまじり、
珍らなる月の世界の鳥獣映像すと聞けり。・・・
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実はこの詩の朗読を聞いてみたくてCDも持っています。それも北原白秋本人が朗読しているもの。それがなかなか真に迫っていていいのです。本人じゃないとどう読むのかわからないところもありますね。

それで復刻本はというと、これが製本も忠実に再現しているようですごく雰囲気があります。挿絵も初めてみましたが、かなりあやしいですね。
本の上の部分は金色に塗られていて豪華です。それと驚いたのはページの下の部分が切れていなくて製本ミスかと思ったら、アンカット製本というらしく自分でペーパーナイフで切る方式のようです。
でももったいなくて切る気にはなれない・・・

この復刻本のシリーズは「春と修羅」とか「一握の砂」とか何冊か持っているのですが、今回はいい買い物でした。800円!


Hyousi

Hikyoku

Sasie

Sita


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2012年2月23日 (木)

今日は寒さも少し和らいで霧が立ち込めています。
万葉集を思わせるような幻想的な風景が広がっています。

「ひさかたの天の香具山この夕 霞たなびく春立つらしも」 柿本人麻呂
(ひさかたのあめのかぐやまこのゆうべ かすみたなびくはるたつらしも)

“天の香具山に霞がたなびいている 春になったのだなあ”
淡々と景色をうたっただけですが、万葉集らしい雄大ないい歌です。

雪はまだ解けませんがようやく北陸にも春がくるのでしょうか。

写真はFB友達の志奈勝人さんにお借りしました。
今朝の白山市、白山郷恵比壽神社付近。

Kiri_2





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2012年2月17日 (金)

雪の花

少しは雪が融けたかと思ったら、また雪の花が咲きました。
春は遠いですね。

雪の花を詠った和歌は多いです。

「雪降れば冬ごもりせる草も木も 春に知られぬ花ぞ咲きける」 紀貫之、古今集

これは訳すまでもないですね。
写真は今朝の金沢市役所前、奥の方が兼六園。信号待ちです。


Shiyakusyo_2


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2012年2月 6日 (月)

立春

今年の雪はかなり大変です。
今日は少し気温が上がり、ちょっと一息というところでしょうか。

暦の上では立春もすぎ、春の気配もというころなのですが・・・北陸の春はまだまだでしょうか。

でも少しだけ春の気配が入った和歌もいいと思います。

「冬ながら空より花の散りくるは 雲のあなたは春にやあらむ」 清原深養父(きよはらのふかやふ)

古今集からです。百人一首でおなじみの清原深養父さんは雲のかなたが好きなようです。雪が降ったのを見て、

“冬なのに空から花が散ってくるということは、雲のかなたは春なのか!”

毎日雪かきをしているとなかなかこんな優雅な気持ちにはなれませんが・・・

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