2013年1月26日 (土)

吹雪

北陸の方は吹雪になっています。

平安時代ではほとんど暖房もない中で、よく雪を眺めていられたものだと思います。
その風流な気持ちだけみならって、暖かい部屋の中から吹雪を眺めています。

「冬ごもり思ひかけぬを木(こ)のまより 花と見るまで雪ぞふりける」 紀 貫之、古今集

“冬籠りの季節で花なんて思いもかけなかったのを、木の間から花のような雪が降ってきたよ”


でも寒いーーー今金沢市で出てる注意報は
大雪・風雪・雷・高潮・なだれ・着雪

みなさん気をつけましょう!

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2012年2月17日 (金)

雪の花

少しは雪が融けたかと思ったら、また雪の花が咲きました。
春は遠いですね。

雪の花を詠った和歌は多いです。

「雪降れば冬ごもりせる草も木も 春に知られぬ花ぞ咲きける」 紀貫之、古今集

これは訳すまでもないですね。
写真は今朝の金沢市役所前、奥の方が兼六園。信号待ちです。


Shiyakusyo_2


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2012年1月14日 (土)

雪の夕暮

雪が降ったりやんだりと、冬真っ只中です。
この季節はやはり雪が出てくる和歌、何度か紹介していますが、この有名な歌ははずせません。

「駒とめて袖うち払う陰もなし 佐野のわたりの雪の夕暮」 藤原定家、新古今集
(こまとめてそでうちはらうかげもなし さののわたりのゆきのゆふぐれ)

“馬を止めて雪を払うかげもないし、日も暮れてきた、さてこの先は・・・”

佐野のわたりというと奈良県の長谷寺の方ですが、定家は源氏物語をイメージしたという説もありますので、そういうシーンをイメージしてみてください。

雪の中を匂宮が浮舟をたずねて宇治のほうへ向かって山越えをしている。馬に乗っているのは光源氏の血を引くイケメン貴公子、匂宮(におうのみや)。この歌のイメージは馬に乗っているのはイケメン貴公子、匂宮でなくてはなりません、私みたいな普通のおじさんでは絶対にダメ!
浮舟はこの後匂宮の魅力に溺れてしまって宇治川に身を投げることに・・・

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2011年12月30日 (金)

雪とふりぬる年のくれかな

雪模様の年の暮れです。あわただしいなかにふと今年を振り返ると、いろんな事があったなーとか思います。なんだか年より臭くなってきましたが。
でもたまには昔を振り返ることもいいかもしれませんね。

「隔てゆくよよの面影かきくらし 雪とふりぬる年のくれかな」
藤原俊成女(ふじわらのとしなりのむすめ)

この歌の意味はいろんなとりかたがあるのですが、こんな感じで読んでみました。

“振り返ってみるといろんな事があったけど、この雪がすべて消し去ってくれるような気がする年の暮れです”

振り返り、そしてすべて真っ白にして来年は新しいスタートをきりたいですね。

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2011年1月16日 (日)

まだまだ大雪

大雪の話題もだんだん飽きるほどに、まだまだ降り続いています。
いささか雪かきに疲れてきました。

「我が里に大雪降れり大原の 古(ふ)りにし里に降(ふ)らまくは後(のち)」 天武天皇(万葉集)

この歌は天武天皇が飛鳥の都にいるときに大雪が降り、大原にいる藤原夫人(ふじわらのぶにん)に送った歌。
こっちでは大雪が降ったけど、大原の田舎ではまだ降ってないでしょうね。と大雪が降ったことを天武天皇は喜んでいるようです。

子供のころは大雪がふると結構うれしかったんですけどね。

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2011年1月10日 (月)

雪の花

こう雪ばかり降り続いていては雪の歌ばかりになってしまいますが、雪も木に咲く花と見ればきれいなものです。

「雪降れば冬ごもりせる草も木も 春に知られぬ花ぞ咲きける」 紀貫之、古今集

昔の人は寒かったでしょうね、エアコンもないし、それでも歌を詠む気持ちは忘れなかったんですね。でも今日の金沢は最高気温が1℃!寒すぎます。

一瞬の晴れ間に裏の木を写してみました。

Yuki

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2010年12月31日 (金)

大雪

全国的に大雪のようです。
大変な年の暮になりました。

何度も紹介しているのですが、雪というとこの歌です。
藤原定家の名作です。

源氏物語の光源氏や薫、匂宮などのイケメンが雪の中を馬に乗り恋人を訪ねる場面を想像してください。

「駒とめて袖うち払う陰もなし 佐野のわたりの雪の夕暮」 藤原定家

今年もこのブログに付き合ってくださった皆様、ありがとうございます。
カウンターを見ると毎日100人を超える方が見てくださっており、いつのまにか10万カウントを超えています。
なかなか更新できない時もありますが、なんとか続けていきたいと思っております。

ではよいお年をお迎えください。

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2010年12月26日 (日)

年のくれ

今年もあとわずかとなりました。
金沢は大荒れの天候で今日は吹雪です。

「隔てゆくよよの面影かきくらし 雪とふりぬる年のくれかな」 藤原俊成女
”華やかな時代の思い出をかき消すかのように、雪がふりしきる年のくれです。”

すべてを真っ白にしていく雪を見ているのはいいものですが、華やかな時代を送っていた俊成女にはさびしく見えたのでしょうね。

さて、すべてを真っ白にして来年の目標は・・・年のくれは忙しくてまだまだ余裕がありません。

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2010年12月10日 (金)

金沢では初雪もふり、今年は例年より遅かったようですがやはり雪が降ると寒いです。
まだ本格的な雪というよりもあられの状態です。

霰というと浮かぶのが山頭火の俳句、和歌ではありませんが大好きな俳句です。

「鉄鉢の中へも霰」

これだけです。鉄鉢(てっぱつ)というのはお坊さんが托鉢のときに持って歩く鉄のお椀のこと。そのなかに霰が入ったというだけの俳句なのですが、ひとりで霰の降る中を歩いている山頭火の姿が想像されますね。

俳句はあまり詳しくないのですが、山頭火は大好きです。

「分け入っても分け入っても青い山」

「うしろすがたのしぐれてゆくか」

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2010年1月17日 (日)

大雪

毎年、「大雪」というタイトルで記事を書いているような気がしますが、今回の大雪はここ数年ではちょっとなかったような量でした。といっても30cm程度なのですが、連日の雪かきでいささかくたびれました。

「雪のみや降りぬとは思ふ山里に われも多くの年ぞ積もれる」 紀貫之(新古今)
“雪だけが降ったと思っていたが この山里で自分も多くの年を積んできたのだなあ”

こんな歌に妙に共感してしまうのは私も年を積んできたからなのでしょうね。

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